お天気は最高!
ペースは決して早くはありませんが、一歩ずつ、景色を、花を楽しみながら、そして体的には苦しい気持ちも感じながら、それでも登ってしまいます。
昨日の前編は長文になってしまいました。
写真も普段よりも多く入れています。
ただ、実際にはもっともっと、たくさん写真がありますので、どの写真を使おうかという所から迷ってしまうほど。
実際に白馬に登った方なら、写真の整理がつかない・・・そんなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
登っている最中もその時その時で、全ての写真は撮る側が何かを感じて撮っているんでしょうから、どの写真も一軍なんですよね、きっと。
昨日もだらだらと書いてしまっていますが、今日はいよいよ山頂へと登ります。
白馬村営の白馬岳頂上宿舎
ここで標高はすでに2730mです。
宿舎内で用事があったので、それを先に済ませようとしましたが、タイミング悪くそれがかなわず、ここでじっとしていても仕方ありませんから、先に進むことにしました。
白馬岳頂上宿舎を後にします。
10:27

白馬山荘も見えてきています。
雪渓が残っていますが、この末端が水場になっています。
今年は山小屋での水不足が深刻。
こうして雪が残る山は別ですが、唐松岳なんかはきっと大変なんだろうなぁと。
改めて頂上宿舎を出発して山頂を目指します。

うっすらと白くなった空ですが、まだまだ視界も良好です。
杓子岳と白馬鑓ヶ岳がしっかり見えるようになりました。
頂上宿舎を過ぎると、ほどなく10分ほどで稜線に出ます。
登山道では感じられなかった心地の良い風が富山側(写真左側)から上がってきています。
この日は穏やかな風で気持ちが良かったですが、日によっては稜線に出たとたん強風で驚くなんてこともあるんです。

写真だと緩やかに山頂に向かって登るような道に見えますが、実際に歩いてみると決して楽ではありません。
身体が重くなっているから?
標高が高いから??
実際よりも緩やかに写っているだけ?
理由はよくわかりませんが、目の前に見えている日本最大の山小屋、白馬山荘へはあとわずかです。
白馬山荘を目指して登山道を歩いている中で、私の中で今回の登山で一番の発見がありました。
そもそも恥ずかし話で人に言えなかったのですが、私、山岳ガイドでもありながら、何度白馬に登っても見ることができなかった、図鑑でしか見たことのなかった花に今回出会えたのです。
たった一株でしたが、ひっそりと咲いていました。

シロウマリンドウです。
見つけたときはびっくりしました。
白馬岳よりも、清水岳あたりでよく見られると聞いたことがあったのですが、昔何度か行った中では出会うことができず、初めてのご対面。
絶滅危惧種でもあるこの花は、一輪だけでしたがそっと咲いていました。
たった一輪の花でしたが、不思議なことに元気が出ますね。
さくっと歩いて白馬山荘へと到着です。

長野県と富山県の県境が建物の真ん中を通ります。
10:53
この山小屋は山頂からちょうど標高差100mに位置しますので、2832mにあるということです。
ほっと一息。
お花畑の手前の水場で汲んできた水を飲みきりました。
登りで1リットルの水分をとったことになります。
白馬山荘前から周辺の景色を360度カメラで撮ってみました。
このために?持ってきたんです!(と言っても小さなものですが)
https://theta360.com/s/pdXEKrTqMgPn8UfBYptE4oXx6
いやいや、見えているアルプスの山に興味がある!
そんな方むけに?山荘前からの南に広がる山々の様子をパノラマで撮ってみました。

しっかり晴れて澄んでいると富士山まで見えますが、連日雨も降っていませんし、遠くは白く霞んでいます。
でも、すぐ目の前には杓子岳と白馬鑓ヶ岳
中央から少し右側には立山と剣岳、右に毛勝三山
頂上まで行かなくても素晴らしい景色に思えるのですが、ここまで来て、この天気で行かないという選択肢はありません。
そのまま山小屋の間の道を登って山頂へ・・・・
と行きたいところですが、私はあえてまっすぐの道ではない道から山頂を目指すことをお勧めします。
白馬山荘を正面に見て、右手のスカイプラザ(レストラン)と宿舎の間の道を右手に入っていきましょう。
長野県側に入るんです。
え、なんでまっすぐ登らないのかって?その理由をこれから書くんです。

白馬山荘の一号館
建物の前を進んでいきます。
道は一本しかありませんので、迷う心配はありません。
建物が終わるあたりから、上り坂が白馬岳山頂方面へと曲がっていきます。
こちらの道に来ないとみられない景色や花があるんです。
こうして見下ろす白馬村と白馬大雪渓の景色が楽しめます。

これ、重要度高いです。
山頂近くからも見える場所はあるのですが、下を見下ろすと白馬尻や猿倉の駐車場が眼下に望めます。
あぁ、ここを歩いて登ってきたんだと、感慨深く想いに浸れますよwww
そして、こっちの道を進むと登山道わきに「ミヤマアケボノソウ」がたくさん咲いているんです。
これは白馬岳で出会った花という記事を書きますので、そこで紹介しますね。
そして、手が届くような近い場所ではありませんが隠れコマクサが

コマクサも白馬山荘からの登山道の近くで咲いているのですが、知らないと気づかないことがあります。
もうひとつ、白馬岳が雄大に見えるポイントを登るんです。
白馬村側に切り立った白馬岳から小蓮華山、眼下には栂池自然園を望みます。
この景色に出会えるんですもの、白馬山荘から山頂へ向かう際には、きっとこの道を通って登りましょうね。
この日は土曜日で登山者の数は大変多かったですが、このルートを登っていた人、降りてきた人はたまたま?どなたもいらっしゃいませんでした。

もったいないでしょう??
11:30
松沢貞逸さんのレリーフへ

ここまで来たら左へと下って登山道と合流するわけです。
11:42
白馬岳山頂

うーん混雑ww
順番に記念写真を撮りましょう。
私はその間を見計らって、再び山頂からの360度の写真を撮ってみたりして。
https://theta360.com/s/3Tyj7Kwegw8xeHY4ncB0hntfI
また、白馬山頂あるあるを忘れずにやっておきました。
この一枚の写真です。
わかりますか??
これ、みなさん撮ってしまう一枚(と勝手に思っています)
白馬岳山頂から見下ろす栂池自然園です。
望遠で撮ってしまいませんか?? あら?私だけ????

山頂からあちこち、どの方向のどの景色も紹介したい。
あの山があれ、あっちの山はこんな名前。

これは旭岳と清水岳
そして肉眼ではもっとわかりやすかったですが、富山市?下界を流れる川までも見えていました。青い空と日本海の境目はどこだったのでしょうね。

白馬岳山頂からの白馬村と白馬ハイランドホテル

ぐっと覗き込むように崖の下に広がるのが白馬大雪渓と松川
自分が歩いてきたルートであり、午後から下るルートでもあり
パッと変わって山頂から南側

槍ヶ岳までは見えませんでしたが、鹿島槍も白馬鑓の奥に見えるようになりましたね。
下るのがもったいない。
そう思いつつも、下るしか選択肢はありませんもの。
無事に山頂を踏めましたし、景色も満喫できました。
そうでした、まだお昼ご飯を食べていませんでした。
お昼を食べる前に立ち寄ったのが

白馬山荘のレストランスカイプラザ
シャツでも見ようかと思いながらも、のども乾いたしお昼の前にかるいおやつにしました。
そう、第五駐車場から私の家が近いものですから、せっかく車なしで来たのですし、少しくらい楽しんでもいいですよね?
先日唐松岳でおいしい思いをしてしまいましたから、楽しみの一つくらい増えてもいいでしょう?
生ビール850円なーりー
うまさはそれ以上に感じますよ。
山頂でゆっくりしていたこともあって、白馬山荘に降りてきたのが
12:50
山頂に一時間くらいいたようです
あれれ?ビールがあっという間になくなってしまいました。
何が起こったんでしょう?山の上では不思議なことが起きるんですね(笑)
仕方なく外に出て、お昼のパンをいただきました。
13:20
名残惜しさは募るばかり
でも下山しましょう。
ちょっと寄り道?花の写真を撮りながらの下山。
13:40
白馬岳頂上宿舎前を下り始めました。

この時間、まだまだ登ってくる方の数がおおく、すれ違いで多少時間がかかります。
みなさんあと少しです!
がんばれと応援しながら自分は下っていきました。
14:20
小雪渓から葱平へ
14:47
白馬大雪渓のとりつきへ
アイゼンを持ってきていません。
ストックを出し、コケて手をついてもいいように手袋をして大雪渓を降ります。
アイゼンを持っていたらもっと早く下れたことでしょう。
チョット失敗?
転ぶことはありませんでしたが、案外時間がかかってしまいました。
15:39
大雪渓ケルン到着

さらには白馬尻に下ったのが
15:55
逆光に黒くなった白馬岳を望みます。

白馬尻は朝のような活気はなく、静かに川の流れるBGMとともに佇んでいました。
16:05
白馬尻から下山開始
猿倉到着
16:55

路線バスはもう終わっています。
ただ、タクシーは猿倉に待機していました。
駐車場まで行くのと自宅まで行くので数分も変わりません。
一度帰宅してからしばらくして車を取りに行き、その足でアルプスを一望するホテルの温泉に行って汗を流しました。
このお風呂は白馬岳登った後に入るにも最高ですw
すみません、手前味噌ですが私はおススメしますよ。
宿泊者専用の温泉で汗を流し、湯上りには従業員食堂で冷製パスタをいただきました。
家に帰ったらそのままバタン・・・・。
翌朝までしっかりと寝ていましたっけ。
今回のコースタイムを今一度
5:43 猿倉出発
6:18 御殿場
6:37 白馬尻着
6:55 白馬尻発
7:05 大雪渓ケルンから大雪渓へ
8:20 大雪渓終了
9:06 小雪渓通過
9:20 避難小屋
9:30 水場
9:38 お花畑岩
9:50 展望できる大岩
10:20 白馬村頂上宿舎
10:27 白馬村頂上宿舎出発
10:38 稜線へ
10:53 白馬山荘
11:30 松沢レリーフ
11:42 白馬岳山頂
12:50 白馬山荘着
13:20 白馬山荘発
13:40 白馬岳頂上宿舎前から下山
14:20 小雪渓から葱平へ
14:47 白馬大雪渓のとりつき
15:39 大雪渓ケルン
15:55 白馬尻
16:05 白馬尻から下山開始
16:55 猿倉到着
こんなコースタイムでした。
足は痛くなりましたが、何よりも天気が良かった。
花がたくさん咲いていました。
二つの大きな要素が大満足の山にしてくれました。
一方で日帰りだったがために楽しめなかった次への期待すること
山小屋の雰囲気
山小屋の夕食
山小屋で普段以上の早寝
夜の満天の星空
ビール、もっと飲めたら尚よし
朝焼け
色んな要素がありますよね。
行ってきたばかりですが、山小屋どまりでまた行けますように。
長い文になってしまいましてすみませんでした。
次は今回出会った花を一覧でバーンと行きます。
とみしん